ちょっと節穴 / A little bit blind

ドラマや映画、音楽について書いてます。時々本も。A blog about dramas, movies, and music. Sometimes books.

ビッグ・リトル・ライズ 第三話『夢に生きる』 ネタバレ感想

マデリン・マーサ・マッケンジーリース・ウィザースプーン
ついに長女のアビゲイルが家を出ることになってしまいました。しかも行先は元夫のネイサンの家。
いろんな意味でショックだろうと思うけど、でもまだ高校生であぁやって「息が詰まる。家を出たい」と言えるんだから、アビゲイルとマデリンの母娘関係はそんなに重症じゃないよ。下手すると30過ぎても40過ぎても言えませんからね。だからちゃんと親子の間に信頼関係があることの証拠です。
マデリンは寂しいだろうけど、エドの言うとおり、アビゲイルは自分の道を自分で切り開く素敵な女性に育ったのですよ。良きかな良きかな。エドってマジでいい夫ですよね。このマッド・ワールドではその「いい夫」感がちょっと怪しくも感じられるのですが……。
ジェーンから重大な秘密を聞いた後に号泣してたけどあれはどうしてなのかな。ジェーンのことは好きみたいだから、彼女のことを思っての涙なのか、それとも別の何かなのか……。
しかしさ、クロエの「アナ雪のスケートよりもアマベラのパーティーに行きたい!」って希望を無視するのはどうなのよ。あれはダメだよ。クロエが可哀想だろうよ。
 
 
DV夫のペリーと二人でセラピーを受けに行ったセレステ。この、自分の心を吐露するときのニコールの演技が繊細で控えめでとてもいいです。
セレステってなんでマデリンと親友やってるんだろうっていうくらいマデリンとは対照的な人物です。控えめで落ち着いていて理知的。泣いてるだけの弱い女じゃないし、息子たちだけに自分の存在意義を見出しているわけでもない。マデリンがセレステを好きなのは理解できるけど、セレステはなんでマデリンと一緒にいるんだろう。
と、いう疑問への答えをくれたのは私の母です。母にも第一話を見せてみたんですが、セレステを見ながら
セレステってマデリンのことを恋愛対象として好きなんじゃないかなぁ」
と言っていました。
で、そうだとすればセラピーの時にペリーが言ってた「いつかどこかに行ってしまうんじゃないかという不安」もなんか合点がいくなぁと思います。
ただ、セラピーの時にセレステ主導で話していたのがちょっとおろろと思う箇所ではありました。ペリーに支配されてるようで、実はセレステがコントロールしてる? みたいな。
 
 
ジェーン・チャップマン(シェイリーン・ウッドリー
うーん、やっぱりジギーはそうやってできた子供だったか……。だとすると、ジェーンがジギーに暴力性が潜んでいるのではと恐れているのもよく分かりますね。
 
さて、ここからですね。推理をするとですね。
 
ジェーンがなぜこの町へやってきたのか、はたぶん復讐が目的なんじゃないかなぁと思うのです。自分をレイプした奴をどうやってか見つけたので、復讐しにやってきた。復讐は人形劇の日に果たされ、例の殺人の被害者がジェーンをレイプした男。
で、その犯人ですが、分かりやすく怪しいのはセレステの夫のペリーですよね。普段は優しくてハンサム、でも暴力で人を支配したがるタイプで、妻とのセックスも暴力的。
ただ、それだとあんまりにも分かりやすすぎないかな……と思うので、もう一人怪しい人間を上げるとすればマデリンの夫のエド。理由はいい人すぎるから。良い人が実は悪い人っていうのがこの手のドラマの定石ですしね。
ただその展開も最近は飽和気味だからやっぱり普通にペリーが犯人なのかな。
 
「結局ジェーンが何者なのかはわからなかった」
 
という証言があることから、たぶん「誰か」を殺したのはジェーンだと思うんですよね。死んだ方だったらそれはそれで新しいけど。
そして実はこの話、「ジェーンの言うことを全部信じるなら」って前提付きなんですよね。実際のところはどうなんだろう……。
 
 
ペリー・ライト(アレクサンダー・スカルスガルド、 セレステの夫)
DVペリー。弱い男であることは確実なのですが、内に何かを秘めているにしても暴力に訴える奴はろくなもんじゃないよね。セレステがいつか自分を捨ててしまうんじゃないかと不安で、セレステがどれだけ許してくれるかつい試してしまうとステレオタイプなお返事。
マデリンが「セレステとペリー夫妻がバックについてるって、レナータは理解してないのかしら!」的なことを言っていたので、ペリーってお金持ちなだけでなく権力者でもあるんですね。なのにDV……。人間って富と権力があっても強くはなれないんですよね。
ジギーの父親の第一候補。
 
 
エド・マッケンジーアダム・スコット、 マデリンの夫)
あまりにマトモな人すぎて却って怪しいエド。却って怪しいけどずっといい人であってほしいなぁ。
でも昔いじめられっこだったからいじめる奴は許さん! とネイサンに対しては鼻息荒くしてます。
 
 
ボニー・カールソン(ゾーイ・クラヴィッツ、 マデリンの元夫の現在の妻)
数少ないマトモな人(今のところ)その2
アビゲイルがネイサンのとこに行っちゃうので傷心のマデリン。いっつもマデリンからは意地悪されてるけど、「あなたから娘を奪うつもりはないし、アビゲイルの母親はあなた一人だけよ」と誠実なメッセージをくれる人です。
ボニーはいい人ですが、若くてセクシーすぎるのがほかのママたちの悩みの種の模様。
 
 
レナータ・クレイン(ローラ・ダーン
そういえば人形劇が開催されたところを見ると、ここに関してはマデリンが戦いに勝ったのですね。
カリカリはしてるけど実は結構普通のお母さんだったりするレナータ。誕生パーティにクロエが来なかったから娘が寂しそうだった。ジギーを仲間外れにしなきゃよかったって悩む姿はホントに普通のお母さん。いやいや、あの状況ではジギーを呼ぶのはまずいでしょ。たぶん。だからってジギー以外の全員を招待するのもアレなんだけどね! 夫はなんつーか、「なんであんなのと結婚してるんだろ……」って感じのおっさんですが……何かいいとこあるのかな。