ちょっと節穴 / A little bit blind

ドラマや映画、音楽について書いてます。時々本も。A blog about dramas, movies, and music. Sometimes books.

フレンドリー・ファイヤーズの好きな曲トップ5

ガガちゃんのヒット曲に “The edge of glory” という歌があります。フレンドリー・ファイアーズがこの曲をカバーした時は少し意外でした。が、ガガちゃんは結構いつも凝った歌詞の歌を歌うというか、メタファーが得意でしかもそれがいい感じなんですよね。
で、フレンドリー・ファイアーズのエド・マクファーレンも歌詞に結構こだわるところがあるので、いろいろヒットするところがあったのかもしれません。ちなみにこのカバー・バージョンは ”Friendly fires(+Delux)” の日本版(2枚組で ”Kiss of life” が収録されてるやつ)に収録されてます。個人的にはキングス・オブ・レオンの “Use me” をカバーしたやつの音源が欲しいのですが……

2011年にセカンド・アルバム “Pala” を出してワールドツアーをして以降、活動休止状態だったのですが、つい最近2018年に再始動することをフェイスブックで発表しました。戻ってくるのは嬉しいな。エド・マクファーレンとエドギブソンは去年 ”The Pattern forms” 名義でアルバムをリリースしています。

1. Live those days tonight
セカンド・アルバム “Pala” に収録されていて、ファーストシングルでもあります。
過去の栄光にすがる相手に「僕は今を生きる」と高らかに宣言している歌です。音のレイヤーが素晴らしい。暗闇の中で、キラキラとカラフルに光っているような音です。
フレンドリー・ファイヤーズの全曲の中でも最も完成度が高いと思われる一曲。

2. Blue cassette
こちらも “Pala” から。サビの盛り上がりがたまりません。
何について歌っているのか、よく分りません。思い出やかつて抱いていた情熱などの実体のない「何か愛しいもの・大切なもの」について歌っているのか、もう少し形のある、「かつて愛した女性」へ感じた情熱を時々思い出しては愛でている歌なのか。どちらにしろ、この気持ちはまた大事にしまわれるようです。
「サビの盛り上がり」の部分を聴いていると、うんと小さいころ、初めて何かに触れたときに感じたようなドキドキやワクワクや感動を思い出します。正確に言うと、その「ドキドキ」や「ワクワク」を愛しく、懐かしく、そしてそんな風に世界を感じることができなくなってしまったことへの悲しみを感じます。

3. Paris
デビュー・アルバム “Friendly fires” より。ここで歌われる「パリ」は、もちろんフランスの首都のパリのことではありますが、同時に「ここではないどこか素敵な場所」のことを指しています。
「ここではないどこか」へ行ったところで実の所自分の人生はなんにも変らないんですが(そのことを歌ったもっとも有名な歌がトイレイシー・チャップマンの ”Fast car” でしょう)、パリに住んだらやりたいこと、きっとこんな素敵なことがあるだろうという夢を無邪気に語っている歌です。若者! って感じ。でもこの子たちなら結構幸せに暮らしていけるんじゃないかな? と思います。
ビデオは2種類あります。モシモシレコード(日本語の「もしもし」から来てます)から出したものと、XLレコーディングスと契約後に再リリースした時のもの。もちろんXLは大手のインディレーベルなのでお金がありますし、ビデオもかなり凝ったものに仕上がっています(万華鏡ビデオ! 必見です)が、私はどっちのビデオも同じくらい好きです。エドのセクシーさはモシモシバージョンの方が上です。

4. Skeleton boy
ガイコツ坊や、というのが何を意味してるのか……この場合のスケルトンは「透明」って意味でしょうけど、ビデオではしっかり3人ともガイコツになってます。どなたかがこのビデオに関して「爽やかにキモい」と表現していてピッタリだと思いました。ガイコツになる方法が「なるほど!」って感じのアイデアなので、必見です。
シングル・バージョンとアルバム・バージョンで少しアレンジが違います。シングルの方がクリアカラーでアルバムの方がマットカラーな感じ。個人的にはアルバムの方が好みです。
デビュー・アルバムの “Friendly fires” に収録されてます。

5. Kiss of life
フレンドリー・ファイアーズのシングルの中では最も成功し、全英最高31位を記録しました。トロピカル・ミュージックの要素がいっぱい詰まったダンスナンバーです。太鼓の音が最高だよ!
“Kiss of life” とは人工呼吸のことです。彼女のキスが彼にとっては人工呼吸のように、生き返らせてくれるものなのですね。フレンドリー・ファイアーズのラブ・ソングは、盛大にロマンチックで、でもちょっとした悲しみもあるような世界観で構成されています。


好きな曲が多すぎて、シングルのダイジェストのようになってしまいましたが、シングルになってない曲も名曲ぞろいです。捨て曲なし!
フレンドリー・ファイアーズはスタジオではなくエド・マクファーレンの実家のガレージなどで曲を作っているため、関わっているプロデューサーもあまり多くありません。ほとんど自分たちだけでやってしまっています。ポール・エプワースだけは結構何曲も関わってますが。数少ない関わりのあるプロデューサーが、大ヒットメーカってとこがまたすごいですね。