ちょっと節穴 / A little bit blind

ドラマや映画、音楽について書いてます。時々本も。A blog about dramas, movies, and music. Sometimes books.

リリー・アレンの好きな曲トップ5

さて、ベックの新しいアルバムは今日(この記事は実は10/11に書いてます)発売ですが、他のものと一緒に発注してしまったため、11月まで私の手元には届きません。失敗しました。
アルバムごとに違うプロデューサーと組むベックですが、今回は超売れっ子のグレッグ・カースティンと組み、レコーディングもグレッグ・カースティンのスタジオで行ったそうです。
なんか書いてて出てくるプロデューサーの名前がマックス・マーティンとグレッグ・カースティンの2人ばっかりで、いかにこの二人に現在の音楽シーンが支配されているかが分かりますね。ポップ寄りならマックス・マーティン、ロック寄りならグレッグ・カースティンってとこでしょうか。
 
で、今回はリリー・アレンです。リリー・アレンのセカンド・アルバム “It’s not me, it’s you” は、グレッグ・カースティンの全面プロデュースの下リリースされました。アルバム丸ごと1枚をプロデュースしたのはこれが初めてなのではないかな?
 
1. Smile
リリーちゃんのデビュー・シングルにして全英1位を記録した曲です。
浮気して彼女を捨てた元彼が泣きついてくるのを「いい気味」とほくそ笑んでいる歌です。
ビデオの中でリリーちゃんがした仕返しはなかなかのもので、まぁ隣の女の子と浮気したんだからしょうがないよね。
スカ、レゲエ、ヒップホップ、ポップを混ぜたような音楽性で、黒い気持ちを爽やかに可愛く歌っています。
 
2. Everyone’s at it
セカンド・アルバム “It’s not me, it’s you” 1曲目に収録されています。シングル向きの曲だと思うんですが、そうはなりませんでした。グレッグ・カースティンとの共作曲です。
ここで言われている “it”  はドラッグのことだと言われています。それだけロンドンでは蔓延しているのでしょう。
「誰も口にしないけど、ホントはみんなやってる」
って感じの内容です。礼賛はもちろんしておらず、
「やりたくない、やっちゃいけないってわかってるのに……」
といったニュアンスなのかな?
 
3. Hard out here
これはアレです。2000年前後のR&B風味のバブルガム・ポップへのオマージュであり、なおかつ女性蔑視が激しい社会への皮肉を込めた宣戦布告。キャッチーなメロディに毒がふんだんに盛り込まれています! 実にリリー・アレンらしい一曲。グレッグ・カースティンとの共作です。
これを聞いてるとどこの国でも求められる女性像って似たり寄ったりなのね……とちょっとゲンナリします。
ちなみにコーラス部分の “It’s hard out here for a bitch(世間は女に厳しい)という歌詞は、スリー・6・マフィアのアカデミー賞受賞曲 “It’s hard out for a pimp(世間はポン引きに厳しい)へのオマージュとなっているそうです。
出産、結婚を経てリリースされた3枚目のアルバム “Sheezus” に収録されています。
ビデオがね、いいですね。お尻! って感じ。これがまたいいケツなんだ、とか言ったら怒られるかな。でもおっきいお尻好きなんだもん! ビデオのメッセージ的にもあのお尻を最高と感じるのは間違っていないはず。
 
4. Air balloon
全英最高7位を記録しました。”Sheezus” からのシングルでシェルバックのプロデュース曲です。
コーラス部分でリリーちゃんが
"Air balloon, air balloon, air balloon, ha!"
って歌うんですが、この「ハッ!」の言い方がすごくかわいいんですよね。ただ、このかわいらしいメロディからは想像できないくらい、現状に息が詰まっているようですが……。
 
5. Close your eyes
グレッグ・カースティンのプロデュース曲です。こちらも “Sheezus” からですが、シングル・カットはされていません。
めちゃくちゃ好きです。これも2000年前後のR&Bポップの雰囲気。ただ、こちらはアメリカのR&BではなくイギリスのR&Bの雰囲気です。感じとしてはオール・セインツのファースト・アルバムに入ってそうな雰囲気です(そしてグレッグ・カースティンはオール・セインツの3枚目のアルバムをプロデュースしています)。
まーいラブ・ソングで、夫のサム・クーパーに向けた曲だそうです。ここしばらくのこの2000年前後R&B回帰、ど真ん中世代としては大歓迎です。そして過去のスタイルをそのまま使っているのではなく、現代風にブラッシュアップしてるのがそそりますね。

んー、毎回思いますが、5曲じゃとても足りない……! "Sheezus" から3曲も選んでいるのも原因の一つですが……。

リリーちゃんはロンドンのハマースミス出身で、ヒースロー空港に帰るとき、飛行機が実家の上を通るそうです。そのたびに「ここで降ろして~!」と思うそうです。ヒースローから実家までは1時間くらいかかるとのこと。公共交通機関あるあるですね。