ちょっと節穴 / A little bit blind

ドラマや映画、音楽について書いてます。時々本も。A blog about dramas, movies, and music. Sometimes books.

ベックの好きな曲トップ5

ピンクの3枚目のアルバム、”Try this” に収録されている “Feel good time” は、ウィリアム・オービットとベック・ハンセンの共作曲です。チャーリーズ・エンジェル2の主題歌で、ヒット間違いなし! と思っていたのですが結果は振るわず。いい曲なのにな~と思いますが、何かが時代にマッチしなかったのでしょう。
ベックがピンクに楽曲提供、というのも少々意外な組み合わせではありますが、どうもこの曲はそもそもベックが自分で歌うために書いたもので、ピンクがカバーさせてと頼んだら「じゃあ君にあげるよ」となったようです。こんな感じで結構意外なところで名前を見るのですが、ロンリー・アイランドの楽曲にクレジットを見つけたときは本当に驚きました。
ベックが ”Morning Phase” グラミー賞を受賞した時、カニエ・ウェストが文句をつけていましたが(ベック本人に、ではないとはいえ)、このアルバムはとても完成度の高い、いいアルバムだったと思います。ただ、新しい世界を示したかと言われると、ベックのアルバムならもっと他に受賞に値するものがあったのでは? とも思います。まぁ、ベック本人も受賞にはめちゃくちゃ驚いていたらしく、授賞式で名前が呼ばれた瞬間「え?」って顔をしてましたよね。
 
ということで、今回はベックの好きな曲トップ5です。
 
1. Cellphone’s dead
“The information” からのシングルです。レディオヘッドのプロデューサーとしてお馴染み、ナイジェル・ゴドリッチとの共作。
携帯のバッテリーが切れた上に砂漠で迷子とか恐怖以外の何物でもないですが、曲全体がとてもグニャグニャしていてとても不穏な雰囲気です。不穏どころじゃないわな。でもちょっと光も見える。英語がわからんので歌詞もわからんのですが、主人公はそのうちこの状況から脱するのでしょう。たぶん。ビデオも不穏な雰囲気。とはいえ、この時代のDIY系のミュージシャンのビデオって全体的にこんな感じだった気もします。ストーリーがあるわけではないので、ここから状況を察するのも不可能。
でもとにかくこの曲のこの雰囲気、大好きなんですよね。
 
2. Timebomb
アルバムには収録されていない曲です。日本人のファンが作ったビデオ↓をオフィシャルビデオだと思っていた人が多くいるようです。それも納得のクオリティなのでぜひ観てください!


曲はなんつーか、社会性の高い内容だった気がします。社会情勢を時限爆弾に見立てているわけですな。
ベックとともにこの曲を書いたダスト・ブラザースははまさかの "MMMBop" を書いた人です。


3. Dreams
元々はアルバムには収録されていない2015年のシングルでしたが、つい先日(1011日)発売されたアルバム、“Colors” に収録されました。今をときめくプロデューサー、グレッグ・カースティンとの共作です。
いままでのベックのガラージ・ロックのテイストを、現代風のダンス・ロックに昇華させてる結構すごい曲です。今現在めちゃくちゃハマってます。
 
4. Deadweight
1997年の映画、『普通じゃない』のサントラに収録されてます。ビデオを監督したのはミシェル・ゴンドリーです。ダスト・ブラザースとの共作曲です。
これも何というのかグニャグニャ系の曲です。すごく好き。初めて聞いたベックの曲がこちらです。

5. Orphans
“Modern guilt” に収録されています。このアルバムはベックとデンジャー・マウスとの共作で、結構デンジャー・マウスの影響が濃く出ています。であるにもかかわらずガラージ・ロックです。ジャンルの違う者同士が交わるといいものができますよね。
 
 
と、とても5曲じゃ足りねぇ……”Everybody’s gotta learn sometimes” はカバー曲なので泣く泣く外しました……が、正直ベックの歌の中で12を争うくらい好きだし、オリジナルのコーギスのバージョンよりも好きです。アレンジが最高なんですよ。ミシェル・ゴンドリーの映画『エターナル・サンシャイン』のサントラに収録されてます。”Loser” も大好きなんだよ大好きなんだよでも5曲は厳しいんだよ。フォレスト・フォー・ザ・トゥリーズことカール・スティーヴンソンとの共作曲です。なので、カール・スティーヴンソンの影響強い強い。