結果はアデルの賞独占に終わったのですが、この結果にはかなりの批判がありました。
とはいえ、アデルに問題があるのではなく、「今回はビヨンセが受賞するべきだった」というのが大方の意見であり、私もそう思いました。
年間最優秀レコードや、年間最優秀楽曲賞は多少仕方のない部分もあるかと思いますが、年間最優秀アルバム賞だけは『レモネード』が受賞するべきだったんじゃないかなぁと。この賞だけはアルバムとしての出来であるとか、そういった観点から受賞作を決めてほしいというのはそんなに贅沢な要望ではないはずです。これに関してはアデル本人もそう思っていたようで、スピーチではビヨンセへの惜しみない敬意を表しました。あれは感動的でした特にこの一言。
「今回は彼女が勝つべき時とだと思っていたの。年間最優秀アルバムを受賞するために、これ以上彼女は何をしなければいけないっていうわけ?」
そんなわけで、今回はビヨンセの好きな曲トップ5です。
1. Single ladies
ビデオでのダンスが印象的でした(ジャスティン・ティンバーレイクによるパロディ・バージョンも必見です)。誰でも聞いた瞬間から踊りたくなるような曲です。当然のごとく全米1位。あんまりジャンル分けできないところがまた魅力的な曲です。
元気出ますよね! ずっと煮え切らない態度の彼氏に最後通牒を突き付けてる歌です。たぶん本当にこれが最後のチャンスでしょうね。彼女が賢明な人なら本当に彼のことを捨てるでしょう。
"I am...Sasha Fierce" からのシングルで、トリッキー・スチュワート、ザ・ドリーム、カーク・ハレルの作・プロデュース曲です。
2. Formation
思えばデスティニーズ・チャイルド時代から、なんだかんだでビヨンセは戦っていました。女性でしかもアフリカ系。不当な扱いを受けることは当然多いでしょう。そしてそれを甘んじて受けるような人ではありません。
そしてこの曲でもその怒りを、自分は戦うのだという姿勢を表明した曲です。ジャンル分け不可。最高の曲です。まぁだから今年のアデル圧勝に疑問を感じる人が多いのですよね。アデルも最高なんだけど、ビヨンセが無視されるのはフェアじゃない。
この曲はアルバム "Lemonade" からのファースト・シングルで、最高10位を記録しています。
3. XO
ザ・ドリームとワン・リパブリックのライアン・テダーが作・プロデュースに関わっています。
チャート的にはあまりふるいませんでしたが、私はすごく好きです。
「キスとハグ」ってタイトルにピッタリの甘いラブ・ソング。
4. Crazy in love feat. Jay-Z
デビュー・アルバム "Dangerously in love" からのデビュー・シングルで、全米最高1位を記録しています。
5. All night
"Lemonade" からのシングルで、クラブ的な要素はあまりなく、南部の古い音楽からインスパイアされた感じのR&Bナンバー。曲からあまり想像できないのでびっくりしたのですが、ディプロのプロデュース曲です。カッコいいです。アウト・キャストの曲をサンプリングしている模様です。