あまりプロデューサーをつけないフレンドリー・ファイヤーズが定期的に一緒に仕事をしているプロデューサー、ポール・エプワース。ブロック・パーティーのプロデューサーとして名をはせた後、アデルの "Rolling in the deep" をイギリスのみならずアメリカでも大ヒットさせグラミー賞を受賞し、さらには再びアデルと組んだ『007』のテーマ曲、 "Skyfall" でアカデミー賞をも手にしました。
アデル本人もポール・エプワースと組んで以降、本格的にアメリカで大ブレイクし、以降、世界で最もCDが売れるアーティストとして君臨しています。最新アルバム、"25" は、このCD不振の時代に世界で2000万枚売れてます。この若さにしてすでに名前にMBE(大英帝国勲章の一種類)を受勲しています。
ということで、今回はアデルの好きな曲トップ5です。
1. Rolloing in the deep
初めて聞いた時よりも何回も聞いていくうちに好きになった曲です。全米最高1位、2011年の年間ナンバーワンソングです。全英では最高2位でした。確か全米チャートでは50週間くらい100以内にいたはずです。セカンド・アルバム "21" からのファースト・シングルで、オール・エプワースがプロデュースしています。
自分を捨てた恋人へのすさまじいまでの怒りを歌にしています。なんかね、こう、近寄ったら元カレと一緒に彼女の煉獄の炎で焼き尽くされるんじゃないかって気持ちになるくらいの迫力を感じる歌です。怒りのパワーはすさまじい。
2. Chasing pavements
デビュー・アルバム "19" からのセカンド・シングルで、全英最高2位、全米でも初めてトップ40に入り、最高21位を記憶しています。
アデルによると、パブでボーイフレンド("Someone like you" の彼ではなく、その前の彼氏)とケンカして、出て行った彼を追いかけているときにこの曲の "Chasing pavements(舗道を追う)" というフレーズを思いついたんだそうです。
アデルは声も魅力的なんですが、あの歌詞もウケている理由の一つです。
この曲のコーラス部分の歌詞、
"Should I give up or should I just keep chasing pavements? Even if it leads nowhere"
(諦めるべき? それとも追いかけるべきかな。この関係に未来はないって分かってるけど)
という部分が、誰にでも思い当たる節があるのではないかと思います。少なくとも私は恋愛でうまくいかないことがあるとついちこの歌詞を思い浮かべてしまいます。
3. Hallo
最新アルバム、"25" からのファースト・シングルで、全英・全米ともに最高1位です。年度をまたいでいたので、ビルボードの年間チャートでも1位! とはいきませんでしたが、2015年の年間35位、2016年の年間7位ってかなりすごいことです。しかも確か2015年は集計期間終了4週前くらいに初登場だった気がするので(そしてその間ずっと1位でした)、それで35位ってすさまじすぎます。アデルとグレッグ・カースティンの共作です。
そしてこの曲のビデオは発表からの24時間で2700万回再生されたそうです。
内容としては、昔自分が傷つけた相手に電話で謝罪をするというもの。電話がつながっているかどうかはわからないので、心の中で謝っているだけかもしれませんが。これはアデルのお父さんの歌と言われているようです。
4. Water under the bridge
アンジェロくんを出産し、サンモン・コネツキとも無事に結婚し、アデルのアルバムも随分と明るくなったように思います。
この曲は夫のサイモン・コネツキについての歌だそうです。
歌詞を読むと彼とうまくいっていないようですが、それでもなんとかお互い努力しようよ、頑張ろうよと言っているのかな。いつの時代の自分たちに向けた歌かは分かりませんが、誰かと長く関係を続けていると、必ずやってくる困難だろうなと思います。
でも、この曲から感じる夜明けのような雰囲気から、二人はたぶん危機を脱したのだろうなと感じることができます。
こちらもグレッグ・カースティンとの共作の歌です。
5. Someone like you
元カレの結婚式に突撃して、「お二人の幸せを祈ってるわ」的なことを言うという結構怖い歌です。であるにも関わらず、「切ない歌」として大人気です。私も好きです。アデルも、どこだったかのライブではこの歌を歌いながら感極まって泣いてしまったんだそう。
で、あるにもかかわらず、です。アデルはこの曲が流行ってすぐあとくらいに現在の夫・サイモン・コネツキとの交際を始めたのですが、
「この歌を聞いて(歌ってだったかもしれません)涙を流したって話を聞くたびに申し訳ない気持ちになるのよ。だって、私、もう新しい彼がいて、この「彼」のことどうでもよくなっちゃったんだもん」
という趣旨のことを言っていたのにはウケました。そうだよね。新しい彼氏できたら元カレのこととかマジでどうでもいいよね。
以上、アデルの好きな曲トップ5でした!