ちょっと節穴 / A little bit blind

ドラマや映画、音楽について書いてます。時々本も。A blog about dramas, movies, and music. Sometimes books.

レッド・ステイト / ネタバレ感想

昨夜、梅田ガーデンシネマで『レッド・ステイト』を観てきました。土曜日の夜の割にはお客さん少なかったかなぁ。レイトショーだしあんなもんなのかも知れませんけど。ちなみに昼間は友人とエル・グレコ展を観てきたので、妙にキリスト教づいた1日となりました(性質は全くの別物でしたが)。

物凄くかいつまんだあらすじ解説を致しますと、結構近所に過激派の教会がある町に住むごく普通の男子校生(つまりアホ)3人組が、ネットで知り合った女の人と4Pしにいそいそと出掛けていったらうっかりその過激派教会的聖戦に巻き込まれてしまって……。とゆうお話です。あ、ちなみに明るさはゼロです。今までのケヴィン・スミスとは十味くらい違いました。

























う~ん、好きか嫌いかは別にして、もしかしたらケヴィン・スミスの映画の中では一番完成度が高いんじゃないでしょうか。コンパクトに纏まってて、ムダがない感じでした。

とりあえず感想としては、「アメリカ合衆国にだけは絶対に住みたくない」です。
かなりデフォルメして描かれているとはいえ、皆殺し命令を下した理由をジョン・グッドマンに聞かれて「だって逮捕とかしちゃったらぶっちゃけ面倒くさいじゃん? その後の処理とか☆」とにっこり笑いながら答える上司(ベン・チャップリンのそっくりさん)が全く嘘臭くなくて、本当に恐ろしい~
だって、ぶっちゃけ面倒くさいってのは事実だと思うのですよ。そんで日本でもどこの国でも、あんな感じで処理されちゃうことがないとは言い切れないわけで、でも日本に住んでる方がまだあんな事態に放り込まれる率は低い気がするわけで。

ケヴィン・スミスは、『ドグマ』では宗教(ってゆうか信仰を持つこと)による救いを描いていたわけですが、今回は「信じる対象を間違えるとえらいことに」って話でした。あそこでああやって育てられたら、それが価値観の一つに過ぎないなんてこと分からないですし、そもそも「価値観は人それぞれで違う」なんてことが最初からない世界ですからね……。


オチのつけ方は、ケヴィン・スミスらしいユーモアのあるものでした。すっげぇ下らないんだけど、種明かしがあるまではこっちも本気で訳が分からず「え、なにコレなにコレ?」って思いました。私が(敬虔であろうとなかろうと)キリスト教徒だったとして、実際あの場にいたら本気でパニック起こしそう。