ちょっと節穴 / A little bit blind

ドラマや映画、音楽について書いてます。時々本も。A blog about dramas, movies, and music. Sometimes books.

『大豆田とわ子と三人の元夫』第10話 ネタバレ感想

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そう来たか~最後に網戸を直してくれたのはあの人だったのか~

 

すごく楽しんで観ていたドラマでしたが、実はずーっとつかみどころのないドラマだなぁと思っていました。筋という筋がないというか。少なくとも分かりやすいストーリーや説明は何一つとしてなかったなあと。描写に次ぐ描写。日常の一部分を切り取って脈絡なく貼り付けたみたいな。それでもこれだけ面白いドラマとして最後まで見せるんだから脚本と演出と役者がみんなすごいよなぁと。

 

それでですよ!

 

最終回で網戸を! 初回で「網戸を直してくれる人と結婚する」って言ってたあの網戸を!

 

お父さんが直すってすごくないですか!?

 

「僕たちがあなたを転んでも一人で起きられる人にしちゃったね」

 

ってさぁ。あのシーンは泣いた。あのちゃらんぽらんなお父さんがよ。本当に後悔してるし、やっぱり娘には幸せでいてほしいんだろうなぁと。結構泣きました。親としてはやっぱりそんなに逞しく育ってしまったらちょっと寂しいというか、いやもちろん強く子に育ってほしくはあるんだけれどもチクリと胸に来るものがあるよね。とわ子がそれで幸せならそれでいいと分かってはいても。

でもね、いくらとわ子がそれで大丈夫な人であっても、お父さんからのこの一言は言ってもらえてよかったと思う。親にそんな風に可愛いと思ってもらってることが分かるって、いくつになっても大切なことよ。

 

そんで実はお母さんのつき子さんの方がずっとほかに好きな人がいたっていうね。八作と同じかぁ。

風吹ジュンさん演じる真さんとても素敵な人でしたね。そんでつき子さんのことを本当に愛していたんだろうなぁ。「あなたたちを選んで正解だったのよ」って、中々言えるセリフじゃないですよね。

つき子さんの気持ちも分かります。矛盾した気持ちが一人の人間に同時に存在することはある。どっちも本当の気持ちだし、そういう気持ちを持つことは何もおかしくないって、すごくいいメッセージですよね。

 

真っ黒なシンシンは可愛くて笑わされたし、鹿太郎さんは相変わらず器が小さいし、八作は相変わらず本当にとわ子のことを好きなのかどうかよく分かんない感じだし(そこが魅力だしそこに惹かれる女は多いわな)。3人とも全然違うキャラで、いいトリオですよね。3人揃えば完璧かっつーと全然そうじゃないところがまた愛おしい。私もあんな3人にそばにいてほしいなあ(夫がいますけどもね! 気持ちは両立するのよ!)。

だからとわ子が夢から覚める前の3人の会話にちょっとした寂しさも感じます。

 

「ずっとこのままってわけにもいかないだろうしね」

 

って。ずっと3人と1人で楽しくしててほしいけど、いつかは終わっちゃうんだもんな……。

 

あー寂しい。

 

唄ちゃんは西園寺君を捨てるのかな。教育するのかな。でもどっちにしても医学部目指すことにしてよかったよ。本当に良かった。