ちょっと節穴 / A little bit blind

ドラマや映画、音楽について書いてます。時々本も。A blog about dramas, movies, and music. Sometimes books.

タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密 / ネタバレ? 感想

プロデューサーがピーター・ジャクソンで、脚本家がエドガー・ライトとスティーヴン・モファットとジョー・コーニッシュだったので鑑賞することと相成りました。以下、ストーリーには触れていませんが、ネタバレだと思ってください。






この辺の人たちに私が期待することと言えば、ちょっと意地悪なんだけど暖かみのある笑いです(ピーター・ジャクソンも初期の作品はホラーコメディばっかり。しかも秀逸です)。
ジョー・コーニッシュの『アタック・ザ・ブロック』は現時点では未見ですが(絶対観るけど)、この作品に関する監督のインタビューを読む限りでは、やっぱりそうゆうちょっと皮肉っぽくて、でもすごく優しい支店の持ち主であろうことが予想されます。

だから、コメディ要素の入ったものを予想していたし、期待もしていました。が、結果としてそれは大きく裏切られることになりました。















もうね、真面目!



男の子が集まって、すっごく真面目に自分の夢の冒険映画を作った感じ。「笑いなんてなまっちょろい要素はいらねぇんだよ!」と言わんばかりのストーリー展開。ハードボイルドですらある。サイモン・ペグとニック・フロストのデュポンコンビがお笑い担当班を担っていましたが出番も少ないし、やっぱりコメディ要素はかなり抑えられていたように思います。とにかくびっくりするくらい男臭~いお話でした。

私はタンタンは一作も読んだことがないんですが、原作もこんな感じだとすると、確かにチビッコ達はみんな夢中になるでしょうね~
だってタンタン格好いいもの!
強いし、紳士だし、優しいし。自分だってあんな風に格好よく世界を駆け巡って事件を解決したいって思っちゃう。時々失敗してピンチに陥ったりするけど、最後にはピシッと決めるしね~

ただちょっとお話が長かったかな、と思います。メインターゲットに想定しているであろう子供達の年齢から考えても、100分越えはちと長いのではないかと。ハードボイルド映画として考えるとそれくらいは必要な長さなのかもしれませんが、私は少し冗長に感じた箇所がいくつかありました(主にアドック船長関連で)。


それにしても、最近のアメリカのアニメ映画がみんなコメディとして非常に秀逸なので、しっかり騙されました(カールじいさんだって泣ける上に笑える)。でもたくさんあるアニメ作品のなかで、一つくらい硬派な冒険物語があってもいいんじゃないかと思います。三部作になる予定らしいですが、次はヨーロッパだけでなく、アメリカでももっと成功できるといいですね。