ちょっと節穴 / A little bit blind

ドラマや映画、音楽について書いてます。時々本も。A blog about dramas, movies, and music. Sometimes books.

因果応報とはこのこと

地位や名誉、権力を持っている人ほど清廉潔白に生きていたほうが(もちろん完璧に清い人生を送るなんて不可能なわけですが)安心だと思うんですよね……。という話です。

だって違法行為をすればすれだけ自分の弱みが増えるってことですからね。昔はそれでも簡単に握りつぶせたのかもしれないけど、このSNS時代、誰でも簡単に情報にアクセスでき、簡単に保存・拡散されてしまうのだから「握りつぶす」ことそのものが難しくなっているわけで。
まぁ例えばハーベイ・ワインスタインなんかは何十年も前からああだったんだろうし、まさか世の中がこんなことになるなんて思ってもいなかったんだろうけど。そして時代についていけなかったんだろうけど。
権力を持つと人間、無敵のような気分になってしまうんだよなぁ。人間とは愚かな生き物なのだなぁと自戒を込めて思うのでありました。私も調子に乗りやすいし。

そして、性犯罪の話になると「性欲を抑えられないなんて」という意見をよく目にしますが、性犯罪を起こす人は「性欲を抑えられない」のではなくて「暴力で相手を支配するのが好き」なのですよ。
ハーベイ・ワインスタインはミラマックスの社長だった頃、監督たちに対して「(映画の尺を)切れ! もっと短くしろ!」と言うので有名だったわけですが、個人的にはこれも一種の支配行為だよなぁと思わなくもないです。当然これはビジネスですから、経営者として「もっと短くしたほうが客の入りがいい」という判断を全くしていなかったとは思いません。でも、監督からしてみれば「完成品」を刈り込まされるのって結構プライドを傷つけられるのではないかなと思います。そういう意味ではプロデューサーって最高の立場ですよね。男も女も好きなように支配できる。彼は自分にとって最高の職に就いていたわけだ。そして失脚・会社は倒産・自分は逮捕。因果応報を体現しているような人だな。