イエロー・マジック・オーケストラのメインボーカリストだった高橋幸宏さんは、まだ10代のころからドラマーとして活動していました。ロンドンでピンク色の髪の毛をした加藤和彦さんと出会い、サディスティック・ミカ・バンドのドラマーにリクルートされたそうです。
サディスティック・ミカ・バンドはいわゆる逆輸入バンドで、最初にイギリスで評価され、のちに日本でも人気を獲得していきました。1975年にはロキシー・ミュージックの全英ツアーにオープニング・アクトとして参加しています。
あと、たしかカイザー・チーフス(2005年にデビューしたイギリスのバンド)のリッキーだったと思うのですが、「サディスティック・ミカ・バンドって超クールなバンド知ってる!?」と何かのインタビューで興奮気味に語っていました。
サイケデリック・ロックやグラム・ロックを基調としたサウンドは最高にカッコよく、そりゃ海外でも受けるよねと思います。
1.Boys & girls
ザ・ニューウェーブ! 1989年の再結成アルバム『天晴』からのシングルです。とても時代を感じる一曲です。流行に乗ったタイプの曲なので、『黒船』『サディスティック・ミカ・バンド』などの70年代のアルバムに収録されている曲の方が今っぽく聞こえる。でもこういう時代を思いっきり反映したような曲も好きです。
2. ハイ・ベイビー
1973年発表のシングルで、アルバムには収録されていないのかな? すさまじくポップで、ちょっと懐かしい。古臭さではない昭和っぽさを感じる曲です。ザ・スーザンというバンドの "Home" という曲に似た空気(とはいえ、"Home"は2010年の曲なので似てるのはこっちの方なんですが)を感じます。
3.Suki suki suki (塀までひとっとび)
『黒船』からのシングルです。ザ・サイケデリック! 塀までひとっとびという表現が最高ですね。『黒船』は名盤中の名盤として有名なアルバムで、ロキシー・ミュージックやピンク・フロイドを手掛けたプロデューサー、クリス・トーマスの下、ロンドンでレコーディングされました。
これだけストレートに愛を表現する曲って、あるようであまりないというか、「大好き! 好きだ!」って、それだけでシンプルで最高のメッセージですよね。
4.Cycling booggie
デビュー・アルバムの『サディスティック・ミカ・バンド』に収録されているシングルです。
この曲はアニメの主題歌でしたが、これを主題歌にするって結構アヴァンギャルドな選択だったのではと思います。選んだ人、ものすごくセンスあるよね。
5. それいけ! トーマス
1975年のアルバム『HOT! MENU』に収録されています。1975年にサディスティック・ミカ・バンドは一度解散しています。というのも、福井ミカ(当時は加藤ミカ)がクリス・トーマスと不倫関係になり加藤和彦と離婚したからです。ミカさんが加藤和彦の大ファンでそこから恋愛関係になり結婚してサディスティック・ミカ・バンドができたことを考えると、ミカ……恐ろしい女! って感じですね。
あーこの曲大好き。
ミカバンドがデビューした当時の日本のロック界は「ヨーロッパに追いつこう」という側面が強かったようですが、ミカ・バンドのすごいところは、日本の音楽としての性格を保った状態で、世界で勝負できる曲を作っていたことだと思います。あまり特定の時代も感じさせないし、国籍もさほど感じさせません。歌詞に日本語という言語を使っていても、それはあまり音楽の国籍には関係ないのだなぁと感じさせてくれます。
大好き。
ミカバンドがデビューした当時の日本のロック界は「ヨーロッパに追いつこう」という側面が強かったようですが、ミカ・バンドのすごいところは、日本の音楽としての性格を保った状態で、世界で勝負できる曲を作っていたことだと思います。あまり特定の時代も感じさせないし、国籍もさほど感じさせません。歌詞に日本語という言語を使っていても、それはあまり音楽の国籍には関係ないのだなぁと感じさせてくれます。